見えない人、見えにくい人、見える人、その誰もが楽しめる本を多くの人に届けたい―これがメノキ書房の願いです。障害の有無にかかわらず誰でもが読書を楽しめる、そんな社会を実現するための一助となりたいと考えています。
メノキの「メ」は「目」であり「芽」です。「キ」は木。木の芽を吹かせ、心の目を育てあげていきます。
当社では書店などの流通も視野に入れた自費出版(エッセイ、自叙伝、歌集、句集、写真集など)の制作のほか、文章作りの手助け、リライト作業などの相談もお受けしています。
メノキ書房
デジタル優先の時代、あえて紙の媒体にこだわり出版社を立ち上げました。本を手に持ち、一枚一枚ページをめくる。紙の質感に触れ、インキの匂いを嗅ぎながら言葉が紡ぐさまざまな世界をワクワクしながら楽しんでいただきたい―それがメノキ書房の願いです。好きなもの、伝えたいものを、愚直に、わがままに作り続けていきたいと思っています。短い言葉で想像の羽をどこまでも広げられる絵本を中心に、障害を持つ人も持たない人も、誰でもが読書を楽しめる書籍の出版を息長く続けていきたいと願っています。
新着情報
『爺さんとふたり』祝☆漫画化!本日より連載スタート!
本日より連載がスタートしました、『爺さんとふたり ~泣いて笑ってプレ介護とリアル介護の日々~』。
題名の通り介護のお話なのですが、苦労話ばかりではなく、せっかちでワガママ更に口下手でちょっと涙もろい「爺さん」とフリーライターでちょっと夜型な「私」との「泣いて笑える」日々の暮らしを描いております。
原作はメノキ書房㈱代表取締役である、立木寛子。それを、群馬県在住漫画家兼イラストレーター ワニマックスが漫画化し、ブログとX(旧Twitter)にて毎月2回更新して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします!
本日は記念すべき 第1話「爺さんはコギタナイ」を掲載!
東京でフルーライターに従事していた主人公「私」がなぜ、群馬県前橋市に舞い戻り「爺さん」と二人暮らしをすることになったのか…
登場人物紹介も是非ご一読くださ~い!
本日はここまで!
第2話「爺さんはウルサイ」は2024年12月15日頃更新します。
「コギタナイ」の次は「ウルサイ」…どんな爺さんとの日々なのか…どうかお楽しみに♪
原作が気になりましたら、HPの『ショップ』よりご購入できます。
こちらも是非!宜しくお願い致します。
詩人・谷川俊太郎さんが11月13日に旅立たれました。
谷川さんには感謝してもしきれない御恩があります。
谷川さんに、発刊直前の絵本『みえなくなった ちょうこくか』の帯に載せる推薦文を頼んでみようと思い立ったのは2022年初夏のことでした。刷り上がったばかりの絵本のゲラと、立木寛子、三輪途道の著書、同絵本を作るに至った経緯や推薦文寄稿のお願い等を書いた手紙を谷川さんの事務所に図々しく送付しました。
当時の出版母体は、視力を失った彫刻家の三輪を代表とする一般社団法人メノキでした。三輪が、「見えなくなって見えてきたものを社会に還元したい」という思いで立ち上げた一社メノキの中の出版部門としてメノキ書房はスタートしていました(2023年8月株式会社として独立)。この時の唯一の頼りは、一社メノキメンバーで元上毛新聞社出版局の富澤隆夫。彼は同新聞社在職中に谷川さんと仕事をしたことがあったのでした。その縁に賭けました。
ダメで元々、返事が来たら奇跡、と思っていたところ、なんと、数日後に谷川さんから推薦文が送られてきました。
夢のような展開に心が躍りました。
絵本『みえなくなった ちょうこくか』は無事出版され、新聞を中心とするメディアが取り上げてくれたこともあり、上々のスタートを切ることができました。谷川さんが寄せてくださった推薦文の力が大きかったことは言うまでもありません。
一度手をつないだ人の手は絶対離さない、をモットーにしています。
一社メノキから独立した出版社・メノキ書房の第一作は谷川さんと三輪の本と決めていました。
何度かやり取りをしているうち、谷川さんから「三輪さんの作品を見たい」とのお話があったため、三輪の粘土を使ったレリーフ作品の画像と実物一点をお送りしたところ「かべとじめん」というイメージがわきましたと、17の一行詩をくださいました。
順番はどのようにでもしてください、との言葉も添えられていました。
この谷川さんの詩に三輪が燃えました。詩から浮かび上がるイメージを次々と作品にしていき、トータルでレリーフ30作品以上を制作しました。その中から17作品を選び、詩とコラボさせ2023年9月『かべとじめん』は完成しました。
「タテに見れば壁、ヨコに見れば地面、という単純な発想から生まれた詩画集です。壁と地面の材質感を、触覚的に三輪さんが造形してくれたのでうれしく思います」
谷川さんがあとがきに寄せてくださった言葉です。
―かべがかなしみを ふせいでくれる― ―このかべのむこうで おおぜいがさけんでいるー
詩画集『かべとじめん』はページをめくるたび、さまざまな景色を見せ、それぞれの世界に連れて行ってくれます。戦場にいる人々の様子に思いを馳せることもありました。そんなときは、常に平和を願う谷川さんの心の底にあるものに触れたような気がします。
読みかえすたび、いつも違った物語が展開していきます。
谷川さん、素敵な詩をありがとうございました。
詩画集が完成した直後に、お礼とご挨拶を兼ねて面会を申し出たのですが、夏場の暑さと新型コロナ感染症がまだ心配される状況であったことからお会いすることが叶わず、「いつの日か」と思っておりましたが、実現する前のお別れとなってしまいましたこと、本当に心残りです。
私も三輪も、出来ることならもう一度谷川さんと一緒に本をつくりたいと思っておりました。もう望みをかなえることはできなくなりましたが、『かべとじめん』は残りました。
谷川さん、本当にありがとうございました。どうぞ、ゆっくり お休みください。
ご縁に感謝しております。
2024年11月19日 メノキ書房㈱ 代表取締役 立木 寛子
『みえなくなったちょうこくか』イタリア語版をオメロ触覚美術館館長夫妻に贈呈
絵本『みえなくなった ちょうこくか』をイタリア語訳し、イタリア・オメロ触覚美術館のアルド・グラッシーニ館長夫妻にお届けしました。届けてくださったのは、同美術館を紹介したドキュメンタリー映画「手でふれてみる世界」の監督、岡野晃子(こうこ)さん。
館長ご夫妻は共に全盲で、お二人の熱い思いが原動力となって同美術館は誕生しました。所蔵作品はすべてが触って鑑賞できる彫刻作品で、開館から20数年たった現在、国立美術館として視覚の状態に関係なく多くの人が訪れています。
イタリア語版を朗読してくださったのは岡野さんの知人のミケイラさん。絵本と一緒に託した彫刻家で絵本のモデル、三輪途道さんの小さな彫刻作品をお二人が手で触って鑑賞してくださいました。
絵本は、翻訳家の朝岡直芽さんが心を込めて訳してくださいました。
とっても素敵な絵本に仕上がっています。
メノキ ギャラリー
Menoki Galleryメノキ書房とかかわりの深いアーティストの作品を紹介、販売します。 第一弾として、メノキ書房刊 詩画集『かべとじめん』の原画を販売します。