『爺さんとふたり』第42話「不安と怒り」

2026/10/15

『爺さんとふたり』第42話「不安と怒り」

日々刻々と寒さが身に沁みてきますね。11月は白菜や春菊に大根、ズワイガニや鮭と、鍋に入れると美味しい食材が旬を迎えます。皆さんの家ではどんなお鍋を作りますか?寄せ鍋、カレー鍋、チゲ鍋、水炊きなどなど…我が家の鍋は、豆腐とニラをたっぷりと入れた味噌鍋が定番です。モツを入れたりするのでほぼモツ鍋です。
身体の中から温まる食材、特に旬のものをお手軽に美味しく食べて冬の到来を楽しみましょう。

さて、前回は…

寝たきりとなった爺さんは人に恵まれていたこともあり、在宅療養はスムーズに進みました。
高齢・寝たきり・胃ろう等々を支えてくれた3人のヘルパーさんが全員、看護師というのは、ラッキー中のラッキーでした。その中でも、70代のKさんはスーパーヘルパー。彼女は、ずば抜けた経歴と経験をもっていて、爺さんのどんなわがままや体調にも上手に対応して下さっていました。そんなKさんに、爺さんは「あんた、いい女だよ」。この一言が効きました。Kさんは以後、ことあるごとに「いい女なんですから、頑張ってお世話しなくちゃね」と言って、張り切って爺さんのお世話をしてくださったのでした。

本日は、

『爺さんとふたり』 第42話「不安と怒り」

をお送りいたします。






いかがでしたか?

寝たきりになっても、爺さんは基本的に変わることはありませんでした。眠剤の影響で錯誤に陥ることや、自由にならない身体や心に苛立ったり落ち込んだりすることはあっても、感情表現はいつもだいたい同じでした。
爺さんの1カ月は在宅2週間、介護施設でのショートステイ2週間のローテーションで回っていました。

このショートステイの時に問題がおきました。どこかへ移動することが不安になっていたらしく、夜間の大騒動につながっていたことがだんだんわかってきました。そこで、前もっての施設行きは伝えず、移動日の朝に直接「今日からお泊り」と伝えることにしました。しかし、それもやはりだめ。不機嫌になってしまい、事情を知らない施設の担当者が「お迎えに参りました」と声を掛けると、「聞いてねぇよ」「どこも行かねぇよ」と怒鳴り始める始末。枕やタオルケットを投げて暴れ出すこともありました。そんなときは、「じゃ、気を付けて行って来てね」と声を掛ける私に、そっぽを向いたまま「うるせぇな」と言い放つ爺さんでした。

次回は 2026年11月1日(日)  第43話「男泣き」午前10時頃更新予定です。

次の『爺さんとふたり』もぜひ!楽しみにお待ちください!

新着情報一覧へ